特集
キッチンをあずかる人は一家の薬局長
「キッチンをあずかる人は一家の薬局長」
台所は「生命の薬局」であります
主婦は「生命の薬剤師」であります
妻は一家の「健康」の舵取りであります
妻は「幸福な家庭」の舞台監督です
これは、マクロビオティック クッキングスクール リマ創設者の桜沢里真先生の言葉で、今も料理教室で受け継がれている理念です。
自分や家族、大切な人の「健康」をつくるのは日々の食べ物。身体や心をより丈夫に養うために、季節や体調にあわせた食材や調理法で、食を調えることが大切という考えです。
今回は、身体を調えるのに役立つ、マクロビオティックのお手当てレシピを、クッキングスクールリマからお伝えします。
身体を調える食事① ごはんのおとも
大切なのは日々の食事。マクロビオティックの食事で欠かせない、「ごま塩」と「鉄火味噌」について、クッキングスクールリマ 認定インストラクター 小原木康恵さんに伺いました。
●ごま塩
マクロビオティックでは定番のごはんのお供「ごま塩」。クッキングスクールリマでも、お食事の時にお勧めしています。マクロビオティックのごま塩は、「ごま」も「塩」もごく細かくなっています。一般的なものとの違いは・・・?
「マクロビオティックでのごま塩、スーパーで売られているものと違っていて不思議に思ったことありませんか? ごまは擂ってあるし、塩も粒が見えないぐらい細かくなっていて何か見慣れない感じです。実は理にかなった秘密が隠されているのです。
ごまには、たんぱく質や鉄分、カルシウムといったミネラルが含まれています。細かく擂ることで体への吸収がよくなります。使用されている塩にも、微量なミネラルが含まれていて、塩味だけでなくほのかに甘味、酸味、苦みも感じられます。また、マクロビオティックでは、食材を「陰陽」のものさしで考えます。塩は「陽性」で引き締める力があり、一方でごまは油を取ることができるぐらい油分が多く、緩める力をもつ「陰性」な食材です。この二つの食材が陰陽の力で上手く合わさって、陰陽が調和されたのがマクロビオティックのごま塩です。すごいと思いませんか?? 手軽に使える食材ですので、ぜひ玄米ごはんにふりかけて食べてください。」
ごま塩の食べ方についても伺いました。
「ご自身の小指の頭ぐらいの量が目安、といわれています。また、陰性体質や、陽性体質な人、またその時々によっても体は変化しますので同じ分量を毎食摂ると決めつけず、ぜひ体の声をよく聞いて調整して上手に食べてくださいね。」
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●鉄火味噌
「名前からして強そうなイメージの鉄火味噌。野菜の中でも陽性な根菜と、味噌を使って作るふりかけです。根菜は火が通りやすいように微みじんになるまで細かく切ります。そしてじっくりと時間をかけて炒めて、さらに陽性に。陽性に陽性にと作り上げたのが鉄火味噌です。そんな鉄火味噌なので、同じような材料で作る味噌汁と比べてもパワーがあります。そのため一度に食べる量は少しでOK。小さじ1程度を目安に、おいしいと感じる量を食べてみてください。」
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他にも、「小豆かぼちゃ」や「ねぎ味噌」なども、身体を調えるのにおすすめのマクロビオティックおかずですよ。
●小豆かぼちゃ
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●ねぎ味噌
身体を調える食事② スペシャルドリンク
人の身体のほとんどは水でできていますから、どうやって、どのような水分を取るかは、食事と同じくらい大切。マクロビオティックでは、「ここぞ!」という時にいただきたい飲み物がいくつもあります。
●カッカする時には
・大根湯①
・大根湯②
●ぶるぶるっ。じんわり温まりたい時には
マクロビオティックの基本のお茶、三年番茶を使った飲み物です。
三年番茶は煎茶のように新芽ではなく成長した葉と茎を原料にしています。カフェインが少なめなのが特徴です。
<三年番茶の煮だし方>
1.土瓶などに水800ml、三年番茶 大さじ2を入れ、中火にかける。
2.沸騰したら弱火にし、十分に煮出す。
3.茶葉を濾して、保存する。
・塩番茶:煮だした三年番茶に塩を入れ、よくかき混ぜる。冷まして鼻うがいにも。
・醤油番茶
・梅醤番茶
●お腹を休めたい・調えたい時は
葛の根は、漢方の葛根湯の原料のひとつとして知られ、また、万葉集にも詠まれているなど、日本では古くから親しまれてきました。そんな葛粉を使うと、料理でも飲み物でも、とろりと美味しく仕上がります。
ほどよいとろみの葛湯や、玄米粥を炊いて裏漉しする玄米クリームは、離乳食にも。
・葛湯
・葛練り
・玄米クリーム(お湯を足して玄米スープにも)
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●スッキリしたい時には
・ヤンノー(小豆の焙煎粉)
食事でも、飲み物でも、ポイントは「美味しいと感じるかどうか」。美味しくないと感じるものは、今のあなたには合っていないのかもしれませんから、違うものを試してみるとよいかもしれません。
台所にあるもので、身体を調えることができます。いまの自分に必要なものが何だろう?身体の声を聞くことから始めてみませんか?